【撮影】夜の撮影こそマニュアルフォーカスの出番です

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 夜桜、撮っていますか? 撮っていますよねー! 今しかありませんからね! 桜に限らず建物は夜こそ綺麗にしっかりフォーカスを合わせて撮りたいものですね。(って、当時執筆開始時点では書いてたw けど残しておく。)
 ところで、昼夜問わずオートフォーカスで撮影する方が大半だと思っていますが、どうも夜の写真だけ若干眠い画質(ピントは合ってる・・・よね!? みたいな画。)になっている時がありませんか。


とあるオフィスビルの等倍写真。
「フォーカスがちょっと甘い? 合ってないわけじゃない? んー。まあ良いか!! :D」
と微妙な判断をするレベルの一枚。これは、だめです。

 「夜の撮影で輪郭が若干フワフワするのは仕様ではなくて? やはりアレってフォーカス甘かったのかな?」って思った方、そうです。ズレていたんです。もっとカリカリのパーフェクトフォーカスに持っていく方法があります。どうやるかというと、マニュアルフォーカスで自分で調整します。安いカメラだの安いレンズだの解像感だのそんな言い訳いりません。フォーカスです。

 そりゃあ、何千枚も撮っていると「あれ今日の夜景の写真、調子いいな!:)」ってことがあったのではと思いますが、いかがですか。これを実践すれば、その喜びが毎回訪れます。
 夜の撮影だったら大半の方はそもそも三脚を使っている状況かとおもいますので、フォーカスを合わせる時間はたっぷりあるでしょう。


やってみよう

 まずはビフォーアフターを比較してみましょう。撮った写真はこの2枚です。正直全景だと違いがわかりません。わからないから現場でOKしちゃうんです。

オートフォーカス マニュアルフォーカス

 じゃあ等倍にしてみましょう。すると、悲惨な現実を目の当たりにします。オートフォーカス上の動作性質上、何枚も撮っていれば正解に近づくはず(と私は思っているだけ。)ですが、AF→Shoot→AF→Shoot→・・・と20枚くらい撮ってもこの画しかでなかったので、機械ではこれが限界なのかなと思っています。(ご存じの方教えてください:D810やα7R II、α99とかのフラッグシップ機ではこんなこと起こらない?)

オートフォーカス マニュアルフォーカス



カメラのどこを見るか

 一眼レフ(DSLR)であればファインダーは覗きません。人間の目なんか信用しない。二眼レンズで見えたものを脳内で都合よく変換する眼は信用しない主義。ライブビューを使います。ミラーレスはそのままよ。α7とかのようにファインダーの解像度が神がかっている機種だったら覗いたほうがいい場合もある、と思う。
 拡縮でMAXまで拡大して、目印になるオブジェクトを探してその画面でフォーカスを合わせます。調整しやすい順に①文字、②照明、③建物の輪郭かと思います。

①文字 : 基本的には建物でも高架でもフレームのどこかに文字がありますので、そこで合わせる。
ちょっとのズレが顕著に出るので把握しやすい。
②照明 : ブルームが最小になるフォーカスを探します。一番難しいように思えるかもしれませんが
わりと正解率が高いので困ったらコレ。
③建物 : 意外にこれに合わせようとすると失敗する。経験上。建物の凸凹はほぼ失敗する。
ガラスのつなぎ目であればまだ上手く行くかと。


正解と思っているフォーカスリングの位置は正解でないかもしれない。念のため数枚撮る

 ミラーレス一眼とかだとプレビュー表示にノイズがめちゃくちゃ乗っているのでフォーカスを探すのは少し難しいのですが、そんなときはちょっとずつフォーカスリングを回しながら何枚も撮影します。
 具体的には、「たぶんここが正解だろう」というフォーカスリングの位置を決めておきます。そこから前後1、2mmくらいを、リングを回してはシャッターを切る操作を繰り返します。仮に-2、-1.5、-1、-0.5、0、+0.5、+1、+1.5、+2mmの7枚を撮ったとしたとき、PC上でチェックすればほぼ確実にアタリくじを引けます。残りの6枚は捨てます。

 この写真は撮って出しで、使用レンズはTAMRON 70-300mm F/4.0-5.6の中古品。価格も¥35,000くらいと安い一品ですが、マニュアルフォーカスでちゃんとで合わせるとここまでいけます。
 安いので言えば、単焦点レンズだともっと綺麗に撮れます。中古で¥10,000くらいで売ってる30年前のやつですが、十分というか今では必携。「やっぱり単焦点に限る」とよく言っている先輩方の言が経験を通して吸収できた瞬間です。


浅草寺にて。Nikon D600+Nikkor 50mm F1.4。(80年代くらいのレンズ。)。
先輩方は「惜しいなあ矢内君。もっとカッチリとイケるんだよ。」と思ってらっしゃるのかもしれない。私の宿題にしておきます。


おわりに

 繰り返しますが、もったいないんです。「(解像感が甘い写真を見せて)安いレンズってこんなもんなの?」と聞いて「レンズの性能だよ」とかなんとかて回答を受けてそれだけで10万近いレンズを買うのって。買った方、正直そんな変わらなかったでしょう? 10万近いものを買って「対して変わらないんだけど・・・。」なんて人間は賢いのでほぼ思いません。脳が自分を納得させます。
(金があるなら話は別。高いやつのほうが絶対的に良いのは撮れる。誤解がないように追記すると、この件で言いたいのは「(フォーカスにおいて、)レンズの性能を100%引き出してますか?」ってことです。

 …とかなんとか色々書かせてもらいましたが、理論的に/実践的として間違っている部分や、もっと良くなる方法あるよ! という場合は教えてください。もっと完璧になりたいのです。


参考サイト

Edo Era, or current Tokyo… (江戸深川なのか東京深川なのか) by Takahiro Yanai – Flickr

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