【現像】建物に桜(樹木)を添えて、より美しい建築写真にするための構図
さくら咲く季節がやってまいりました。まだ寒いですが、もう少しの辛抱です。
建物は年中撮れますが、桜はわずか数週間しか撮れないんですよね。
「せっかく建物を撮るなら桜も一緒に撮りましょうよ!」って話しになります、この記事を読んでいらっしゃる方であれば。もちろんッッッ!
じゃあ、どんな風に撮ればいいのでしょうか。
住宅や建築パースで利用されている①基本的な構図と②樹木を配置する位置を覚えておくだけで、誰でも簡単にきれいな建物+桜の写真を撮ることができます。
たとえば、旅行先の建物をよりきれいに・季節感を演出して収められるようになるでしょう。
1.4分割法の位置に
写真だと3分割法がよく言われますが、建物+樹木の場合は4分割法で撮る方がよりよい構図となる場合が多いです。
基本は、4分割した外側の領域に樹木を配置することです。これによって、背景・前景のアクセントとしてワンポイントを与える効果がありますので、より華やかで、有機的な印象を与えることができます。
The photography, you know the rule of thirds. But, I recommend applying rule of fourths in architectural photography if you wanna shoot it better.
[東京スカイツリーと桜]
建築写真におけるこの4分割法というのは割と自由度が高くて、4分割した外側のエリアであればどこにいくつ配置しても違和感がない構図になります。
極端に言えば、周囲を全部樹木にしてしまっても構わないのです。
There is flexibility in rule of fourths in architectural photography. It is okay to put trees to outside area as you like. Any trees will put!
[新宿御苑から見たNTTドコモ代々木タワー]
ね! 変じゃないでしょう?
しかも、本来主役のビルにちゃんと目が行きますよね。
2.対角構図の位置に
これも代表的な構図ですね。
個人的には、単に対角ではなく、隅と3/4ずらした対角位置とで結んだ線を使います。(以下、3/4対角構図と呼びます。勝手に!w)
下のイメージです。
Apply “diagonal method”, put trees made line four corners connecting opposite position 3/4 moved. Because when there is trees more than half area, architectures as main object gave place to trees.
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単に対角線じゃなくて・・・ | こういうイメージ |
なぜ変則的な対角線にするかというと、領域の半分を樹木にすると建築物が脇役になってしまうからです。1.で4分割法を選択したのもこれと同様のことが言えて、3分割の範囲に樹木を配置すると樹木に主役を奪われてしまいます。
さっそく例をば・・・首都高+桜で見てみましょう。
対角構図そのままにガッツリと半分樹木にしてしまうと、主役が完全に桜になっています。
それに対し3/4の対角線の位置ぐらいの構図に留めておくと、首都高がまだ主役の座にいます。
[首都高速道路5号池袋線と桜]
左:対角構図に配置した桜。桜にしか目が行きません。
右:3/4対角構図に配置した桜。首都高に目が行きます。
また、樹木を3/4対角線の位置に当てはまるようにすると動きがでます。
建物と樹木が向かい合って会話を楽しんでいるような、生き生きとした雰囲気になります。
[竹橋ジャンクションと桜]
3.対角構図+4分割法の位置に
合わせ技です。対角構図の位置には手前の桜を、4分割法の位置(下側)には奥の樹木を配置してみましょう。
写真全体から春の雰囲気にしつつ、にぎやかになり、かつ まとまっているように見せることができます。
まとめ
・樹木は4分割法した際の外側の領域に配置する。
・対角構図の場合は、3/4対角線上を目安に配置する。
最後に。こんなこと言ったらあれですが、「最終的には自分の感覚で!」だと思います。
アートをメソッドありきでやり出したらおしまいです。(持論)
なんか写真に安定感がないなあ・・・とか、構図がいまいちビシッと決まらないなあ・・・という場合にお試しください。