【撮影】先が尖ったビルの写真にするための撮影、編集、現像
先が尖ったビルの写真は好きですか? いいですよねー、やっぱりかっこいいですよ。
都心に構えるマンションやオフィスのチラシなんかでものっすごい尖ったイメージパースの画像がよく使われていますが、よくよく見るとあんなに先端が尖っているのっておかしいのですが、画的には印象がいいです。
ということで既存のビルを写真で撮って、イメージパースのような先っちょとんがり作品を作ってみましょう。
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Image by 東京ロケーションボックス
Image by 住友不動産
Image by Pinterest
1.撮影
新丸の内ビルディングなんかで挑戦してみましょう。しかも夜景でいっちゃう!
1-1.構図
目安は、
- 建物の最高高さと地面が十分に写っている構図にすること。
- 尖ってほしい部分(エッジ)がファインダーで覗いている時点で強調されていること。
・縦は、下から1/4程度を地面にするとよいと思います。(下図の赤線)
・横は、建物の地上階に着目したとき、両端に余白があるようにします。6分割して両端の領域が空くくらい。(下図の緑線)
つまりこの写真の構図はちょっとNGです(苦) なんでかは次の現像時にわかります。
定義が無いのでいつもやってる感じだとこんな感じでよいと思います。あとは慣れてくると「この焦点距離でこの仰角だったらPhotoshopでの編集で150%だな。200%だな。」とか分かってきます。
思いっきりやります。強気強気! 遠慮気味に24mmとかで撮るのではなくて18mm以下の方がいい結果になりやすいと思います。
1-2.横で撮る? 縦で?
個人的には横で撮ることが多いです。縦画像で編集をするとビルの先端にいくほど明らかに異常な長さになってしまい、絵としてもちょっとどうかなと思うことが多いので。横でやるとこの変な現象に関してはわりかしコントロールが利きます。今回は縦構図ですけどね(笑
一応どっちも撮っておくというのがベター。気が変わることもあるので。
2.編集
2-1.あおり補正
過去の紹介で「200%にしてもあおり補正がしきれないならその写真はそもそも補正しないほうがいい」と言いましたが、このお約束を打ち破ります。むしろ編集時に200~250%くらいまでやらなければならないくらいのあおりで撮ります。アキラ100%なんて目じゃありませんよアオリ250%ですから!
ではやりましょう。最初に何%程度が妥当かチェックします。[編集]→[変形]→[遠近法] です。240%くらい必要でした。
このままだとぺしゃんこなので、縦に伸ばします。190%くらいでした。
この縦横比は以前に「横:縦=3:2」くらいだと言いましたが、自分の好きな割合でやってみてください。ちなみに今回は横:縦に伸ばした率=4:3程度(≒240%:190%)でした。新丸の内ビルディングはがっしり体型なのでこの比率でいいと思います。スリム体型のビルは1:1にするとバッチリハマる場合もあります。
2-3.歪みの補正
この操作をするとほとんどの場合で建物が歪んでしまうと思います。まっすぐ伸びたビルのはずなのに樽型になります。そこで直線に直してあげます。
必要な領域を選択して [編集]→[変形]→[ワープ] を選択します。地道に湾曲を直していきます。
2-2.トリミング
最後に必要な領域だけを取り出します。ここはお好みでどうぞ。
- 下は、地面は半分くらい捨てちゃってよいでしょう。
- 上は、元から建物ギリギリで収まっていましたから、フルで残るようにします。
「上の方をこんなに伸ばしたら画質がほげほげになるんじゃないのか?」と思われると思うのですが、2400万画素とかの写真であれば意外と大丈夫です。解像度が十分なので補間が効いて、画的には等倍で着目して見ないとわからないレベルになります。気になるならば最後の仕上げで輪郭強調します。
3.現像
いつもの感じでやります。自分のお気に入りの調整をしましょう。
海外サイトとかのイメージパース(CG)のような雰囲気を目指すならばアンダーを持ち上げるとそれっぽくなってきます。
あと[明瞭度] はマイナス値にして、[ノイズ除去]を強めにするとするとよりそれっぽくなります。要はのっぺりするわけです。
私はLightroomでやっていますので、Lightroomに取り込みます。
Lightroomだと、先程心配していた「上に行くほどほげほげになるんじゃないのか?」問題の改善ができます。