2022年2月2日に会館した大阪中之島美術館、おじゃましてきました。展示数も多く楽しめましたよ。2016年に行われた公募型コンペで1等に選出された遠藤克彦建築研究所設計の黒い箱。

混雑具合ですが、開館時刻の10時に行ったところ40、50人くらいの結構な行列ができていましたが、入場ゲートでのQRコードタッチと体温チェックをしているだけなので並ぶのが大の苦手な私でもストレスなく入れました。1人10秒くらいでさばけている記憶。一方で美術館を出る11時ごろには行列はなくなっており待ち時間ゼロで入場できている様子でした。

チケット購入ですが、公式サイトに書かれている通り基本はネットで予約するのが無難。しかし当日券の購入は2Fで普通にできますのでどちらでもいいと思います。
なお私は予約無しで行きました。なぜ予約しなかったかというと、予約サイトに行くまでが訳わかんなさすぎてダルくなったからです。入り方が悪かったのでしょうが、同じような情報のページが3、4回出てきてぐるぐる回されてストレスだったので。

しかしこれほどにミニマルで、これほどに見とれてしまった建物は久しぶりかもしれません。楽しかったです。
私は混んでいるところがとにかく苦手なんですが、ほぼそんなこと忘れていました。そこが一番良かったですね。動線の検討が完璧だからなのでしょう。

建物

2021年9月に外観だけ見学に来ましたが、外観は強烈な黒の浮遊する砦のようです。遠くからでもひと目で分かる異彩を放っています。
609枚のプレキャスト・コンクリート板で、岩手産玄昌石砕石と京都宇治産砕砂、そして黒色顔料を混ぜたコンクリート。不思議と何度見ても興奮するものがあります。

見学当時は敷地も施工中で中途半端な状態でしたが、ダイビルから接続する橋も開通となっており、東南北の方角からアクセス可能となっていました。

一方で内観は開放的でありむしろ軽やかさを感じるくらいな開放的な空間に驚き。壁がスチールのストライプのためか、急にそんな気がしてきました。そして思っているよりも光が入ってきていて明るいという点も素敵。窓ですが、数は少ないですが1枚がものすごく巨大なのでトータルでは採光は十分なのですね。

壁と天井はプラチナシルバーのルーバー材だけとのことで圧倒的シンプルさの内装ではありますが、太陽光や照明、ディスプレイが放つ光とかその他諸々が絡み合った結果、思っている以上に異なる表情に見えてくるので撮らせてもらっている側としては楽しかったです。

下から見上げる分には複雑そうにエスカレーターが入り組んでいますが、実際は一方通行な作りなので迷うことはまずありませんでした。エスカレーター乗り場って結構ワチャワチャすることが多いですが、クロス状に作ったおかげで来る人も帰る人も気持ちゆったり通行できます。よく作られていますね、さすが。

中之島は2つの川に挟まれている立地なので浸水リスクがあることから、美術作品の浸水被害を回避するために3階以上に美術関係の部屋を配置しているとのこと。
今後は建物西側にも接続通路の延伸が予定されています。

設計競技時の要項に計画条件として「建物内にはパッサージュと呼ばれるエントランスホールを兼ねた空間を設ける」と提示され

見学、撮影許可

見学：○　フリースペースであれば無料で可能。
撮影：○　外観は可能。内観は撮影可能エリアであれば可能。

ギャラリー

建物概要

Nakanoshima Museum of Art, Osaka (大阪中之島美術館).
Architect : Endo Architect and Associates (設計：遠藤克彦建築研究所).
Constructor : Zenitakagumi Corporation (施工：錢高組・大鉄工業・藤木工務店JV).
Completed : 30 June 2021 (竣工：2021年6月30日).
Structured : Steel frames (構造：鉄骨造).
Use : Art museum (用途：美術館).
Height : 121 ft (高さ：36.9m).
Floor : 5 (階数：地上5階).
Site area : 138,542 sq.ft. (敷地面積：12,871㎡).
Building area : 71,913 sq.ft. (建築面積：6,681㎡).
Floor area : 215,407 sq.ft. (延床面積：20,012㎡).
Location : 4-32-14 Nakanoshima, Kita-ku, Osaka City, Osaka, Japan (所在地：日本国大阪府大阪市北区中之島4-32-14).
Owner : Osaka City (発注者：大阪市).
Costs* : 156 million USD (総工費：約156億円). *USD/JPY=100.00
Awarded :

施設情報 (Admission)

【営業時間】10:00 – 17:00 (入場は16:30迄) (Opening hours)
【休館日】月曜日休館（祝日の場合は翌平日） (Closing day)
【入場料】展示会によって異なる。開館記念の『超コレクション展』は1,500円 (Admission fee)

アクセス (Access)

JR大阪駅からバスで行く場合
●バス
【経路】大阪シティバス　53号・75号系統　JR大阪駅前→田蓑橋　–下車→　徒歩2分
【時間】10分
【運賃】180円
　　詳細は公式サイトをご参照。
【駐車場】○　72台。終日15分200円。 (vehicle parking)
【駐輪場】○　150台。無料。 (bicycle parking)