【UE4】4.26の新機能『GPU Lightmass』でライティングのビルドが超速に

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UE4.26の新機能! 気になったのでやってみました。
ぶっちゃけていうと「GPU」って言葉に飛びついた感がありますが(笑)、ライティングのビルドって凄まじく時間がかかりますし、これが高速で実行できればかなりありがたいので、試さない手はありませんね。

やりかた

注意:レイトレーシング実行可能の環境が必須。グラフィックボードはRTXシリーズをご用意ください。

動画版

1.プラグインを有効化

メインメニュの[編集]→[Plugins]を選択し、検索バーで[gpu]と入力すれば、[GPU Lightmass]プラグインが表示されます。
有効にして、UE4エディタを再起動します。

2.プロジェクト設定を変更

幾つか設定変更します。
このままGPUライティングのダイアログを開いても「レイトレーシング有効にして」と注意されるだけです。
・[プラットフォーム]の[Windows]タブにある、[ターゲットRHI]グループの[デフォルトのRHI]をDirectX 12
・[エンジン]の[レンダリング]タブにある、
 [レイトレーシング]グループの[レイトレーシング]をON
  するとスキンキャッシュを有効にしてと言われるので「はい」を選択。
 [仮想テクスチャ]グループの[バーチャルテクスチャのサポートを有効化]と[仮想テクスチャライトマップを有効化]をONにしておきます。ちなみにこれは任意。必須ではないです。

ビルド中の経過状況をテクスチャにレイヤーして表示してくれます。
任意ですが、無いとないで終わったのかがピンとこないないことが多かったので私はONにしています。

UE4エディタの再起動を促されるので再起動。この再起動が長くて、10~15分かかります。

3.いざ実践

早速やってみましょう。ツールバーの[ビルド]のプルダウンを押すと、先頭に[GPUライトマス]が追加されていますので選択。するとダイアログが表示されます。

Mode ライティングのビルドの範囲

Bake What You See 視界に入ったメッシュだけビルドします。そのためビルド完了後、違う視点位置に移動してから元の視点位置に戻ってくると、再びビルドが動きます。
Full Bake 全部ビルドします。今までのライティングのビルドと機能的には同じはず。

Denoise ノイズ除去のタイミング

On Completion 全部の処理が終わったらデノイズをかけます。
During Interactive Preview ビルドの途中結果に対してもデノイズをかけます。

使い所の考察

●トライアンドエラーが削減 ライティングのビルド後の結果をざっくり短時間で把握できる
あるあるだと思いますが、ライトを置いていって、明るさを調整して、「よし、いい感じの雰囲気になったぞ」というところでライティングのビルドを実行すると、思ったより明るすぎたり暗すぎたり、はたまたエッジのブラーがイマイチだったりして、また明るさ等を調整してビルド・・・ってことを繰り返している方は多いと思います。まあStationaryにすればいいんですが、実際Staticにしとかないと実運用では辛い。
こんなときにGPU Lightmassを使えば、[Bake What You See]だったら1分程度で結果が見えますから、退屈なトライアンドエラーから開放されます。

●成果物が静止画であれば[Bake What You See]で時間短縮
建築ビジュアライゼーションだとかなり当てはまるでしょうが、「とりあえずこの構図の静止画1枚だけを取り急ぎ提出しなきゃならないんだ。でもビルドの時間のせいで間に合わないんだ!」みたいなときに活躍してくれそう。
カメラを固定してビルドをすれば、その画角に対しては数分で終わると思います。

●ライトマップ解像度を上げてもよさそう
プロダクトにもよるでしょうが、ライトマップ解像度を決めるときにビルド時間が膨大になることを懸念して、本来希望している解像度より1段階小さく設定してきた・・・なんて方も多いと思いますが、そういったことがある程度気にならなくなるのではないでしょうか。

参考サイト

Unreal Engine 4.26 Release Notes – Unreal Engine

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