【Blender】江戸切子グラスをつくりたい (1) ~七宝~

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前回の南部鉄器に続いて和食器を作っていきます。
2つ目は江戸切子のグラスの制作に挑みます。

繊細なカッティングをCGでモデリングでやろうとすると現実的にはかなり高難易度なので、ディスプレースメントマップを利用してカッティングしようかなと。モデリングの技術が足りなくても、画像作成の技術があればどうにかなる点がいいですよね。デメリットとしては、シェーダーへの負荷が非常に高い点です。

実は江戸切子ネタは4年前にやっていまして(記事にはしていません。)、品質は相当微妙ですが、実験レベルでは試したことがあるんです。当時はUE4でパララックスを使っていました。年月も経ちPBRマテリアルの設定もそこそこ上手くなってきた(?)ので全力で臨みます。
 

いろんな切子を作りたいと思っていますけど、手始めに『七宝』という和柄で作っていきましょう。

動画板

やってみよう

テクスチャを作成

レイヤーを1つ新規作成して、今度は真っ白なキャンバスに、マスクで円を4つ敷き詰めます。
Photoshopで、キャンバスの1/2サイズの直径を持つ黒い円を作り、ひとつは中央に置いて、あとは敷き詰めるように並べていきます。
合計9個必要。
できました。これだけで七宝になります。この画像はMetallicとRoughnessのマスクに使います。黒は透明のガラス部分、白が色付きの部分。

次にノーマルマップを作ってしまいます。ハイトはやっぱ最後で。
PhotoshopプラグインのNVIDIA Tools > Normal Map Filterだと色ムラがひどいので、自前でヌリヌリすることにしました
今選択中の箇所は左下を向いてほしいので、こういうRGBの色になります。ノーマルマップのRGBの求め方は省略します。

色を塗りつぶしてマスクをかける、と。これはディスプレイスメントマップ。グラデーションを使います。マスクはは同じものを。

Blenderでメッシュを分解

ここいらでBlenderに移ります
コップのメッシュは3dsky.orgのものです
たしかこれ
  Cookware Set Royal Doulton – 3dsky

3つのパーツに分解します
1つは外側、この部分に江戸切子のマテリアルをあてます
2つ目は底面。カッティング用のディスプレースを後で割り当てたいので
3つ目は裏面です

マテリアルノード

マテリアルノードです。ごちゃついていますが、左側がUV調整用で、右下はMetallicとRoughness値を微調整。
真ん中のテクスチャが指紋の汚れマスクです。

中間成果

現時点のレンダリング結果です。
100円ショップの『割れないグラス』みたいな質感で、安い。

Blender Cyclesレンダーにおけるガラスのマテリアルの基本

Cyclesレンダーでの基本的なガラスのマテリアルを作りましょう
UE4とかやっているとMetallic=1、Roughness=0、IOR=1.5とかやりがちですが
CyclesではTransmission=1、IOR=1.5のみにしておくのが無難で、かつきれいに出ます
やってみましょう。マテリアルをNEWして、2つの設定値をいじるだけです
IOR=1.0だと、単なるガラス板みたいな感じです

本当は検証用にガラス玉を手に持って、
パノラマ画像と同じ位置で撮影して比較とかしたほうがいいでしょうが
このマテリアルをスザンヌに割り当てるとガラス製になります

中間成果その2

で、切子をノーマルマップにした結果がこれ。切子のマテリアル選定をミスっていますが、それよりも両端に行くにつれてノーマルマップのトリックがバレるので冷めます。

ディスプレイス(Displacement)の適用

じゃ、ちゃんと高低差を出してもらおう。ということでディスプレイスメントマップを使います。
モディファイヤーの[ディスプレイス]を適用
あと、どのテクスチャを使うか設定が必要です
[Texture]ビューを開いて、テクスチャ画像を指定します。紹介が逆になりましたが、
  ①まずはTextureを作ってから
  ②次にモディファイヤーをするとスムーズです。

細分化(SubDivision)

最後に[ディスプレイス]の前に[細分化(SubDivision)]していますが、細分化の値を大きくすることでディスプレイスメントの精細さが良くなります。

だし値を大きくするとめちゃくちゃ重くなるのでRenderの方だけ高い数値にするのがよいです。なので私はViewport=1、Render=6にしています。

最終成果

レンダリング結果です。作りたいと思っていた品質に近づきました。

次回

次回は別柄の切子を作っていこうかなと思います。(もう4種類作りました。)
ちなみにSubDivisionの設定が足りていないとこうなります。ガタガタって段差が出ちゃいます。

参考サイト

Cookware Set Royal Doulton – 3dsky
Displace Modifier – Blender Document

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