【機材】大切な写真、動画…PCで自動バックアップの環境を作ろう(HDD2台・RAIDなし・自動同期)
最近Lightroomの1フォルダあたりの読み込み動きが急に遅くなりました。以前は2秒ほどだったのが10秒以上かかります。
画像、動画の保存先はUSB接続の外付けHDD×2「IODATA HDC2-U2.0」にRAID1(ミラーリング)で保存していて、Lightroomもここを参照しています。これまでHDDからは異音は出ていませんでしたが、最近アザラシの鳴き声みたいな音がたまにするのでこれはやばい。買って8年近く経つし接続はUSB2.0で遅いし。(弁解?しておくと、このHDC2-U2.0は当時としては価格は抑えめの割には耐久性・安定性ともに抜群で巷の評価も概ね高かった製品です。今でも買ってよかったと思ってる。)
ミラーリングにしたのはいいけれど、この外付けHDDにはちょいと厄介な点が2つあります。
- ボタン一発でHDD2台をRAIDなし、RAID0またはRAID1(ミラーリング)にセットアップしてくれるのですが、いざ片方のHDDが壊れたときの復旧手順がかなり面倒であまり好きじゃなかったんです。一度読んだけど「説明書なくしたら復旧無理じゃね?。」っていう記憶しかない。
- しかもミラーリングは(今の時代では気になるほどではないが)処理が少し遅いのもネック。(単純に言うと同じデータを2か所に書き込むため遅い。)
というのもあって、そんだらHDDを2台買って、USB3.0環境で作り直すことにしました。ちなみにRAID1(ミラーリング)なしで、アプリを使って夜に自動同期を取るようにしたいと思います。
これによって、PC側から見ればに単純に2台のHDDに全く同じデータがあるってだけなので、どちらかが壊れても面倒な復旧手順とか気にしなくてよくなりますし、USB3.0だからアクセス速度が上がることが期待できるため、私のすべての不満が解消されます。
項目 | 旧 | 新 |
容量 | 1TB | 4TB |
速度(理論値) | 0.48Gbps USB2.0 | 5.00Gbps USB3.0 |
RAID | RAID1(ミラーリング) | なし |
障害復旧 | △ 専用の手順が必要 | ○ HDDを差し替えるだけ |
大きさ | ○ | ○ |
費用 | △ 30,000円 | ○ 24,500円 |
やってみよう
これからやろうとしていることは、以下のような事をしたいと思っている方には有用な情報です。
- USBを使った外付けのストレージにデータを保存したい。
- HDD2台でバックアップ環境を作りたい。
- RAID1(ミラーリング)はやりたくない。特定のタイミングでHDD2台が同期すれば十分。
HDDを2台収納できる外付けHDDケースとHDD本体を用意
さて買い物です。今回はこの2つにしました。
- HDD WESTERN DIGITAL WD40EZRZ-RT [4TB SATA600 5400rpm] 3.5インチ
- 外付けHDDケース MARSHAL MAL-5135SBKU3
外付けHDDケースは、価格.comで売れ筋順に見ていって①大きさと②USB 3.0対応という条件でなんとなく気にいったMARSHALにしました。ドスパラで4,500円。妥当かな? まあ高くてもドスパラで買うけどさお気に入りだから。
なお今回は「アルミ筐体か?」とか「ファン付きか?」って条件は諦めました。作戦があるので後日紹介します。ところでUSB 3.1対応のそれはちっと高いですね、予算オーバーなので除外。
このHDDは税込13,000円くらいがアキバでは相場だったようですが、この日はソフマップで特売品として10,000円でGET。ラッキー。まああの街に行けば何かしらは特売ですが、今日はツいていました。
結局、24,500円で実質4TBのストレージ環境が構築できることになりました。3万くらいを見ていたので予算内。
装着
取り付けは簡単です。スーファミみたいに上からHDDをガッチャンコするだけです。しかも押し込むとかも無く、そっと、上からドッキングするだけ。
長所・短所
1か月ほど使っての感想。
- ○ 簡単。HDDを挿して、電源ONして、PCと繋ぐだけ。
- ○ 大きさがちょうどよい。以前のHDDケースとほぼ同じだし。
- × 稼働中、HDD本体にちょっとでも触れると転送が止まる。こうなったら要再起動…スーファミ?
- △ 転送速度がどうなんだろう。こんなもんだっけ?
データを同期するアプリのセッティング
2つのHDDのドライブ名をそれぞれH、Iにしました。私は基本Hドライブだけアクセスします。Iドライブはバックアップです。
個人的にはFastCopyが好きなのでこれで説明します。FastCopyはたぶん1、2番に知名度のある無料のファイルコピーツールです。速いし。
まずはバッチを作りましょう。バッチファイルを作ることで、これをポチるだけで細かい設定を指示させて仕事をしてくれます。
例えばこんな感じで作ります。
fastcopybackup.bat
“C:\Program Files\FastCopy\FastCopy.exe” “H:\” /to=”I:\” /log /cmd=diff /auto_close /exclude=”$RECYCLE.BIN\;System Volume Information;H:\RECYCLER\;$RECYCLE.BIN\”
簡単に説明しますと、基本は3つだけで動きます。1つ目はexeの絶対パス、2つ目はコピー元(どれを?)、3つ目はコピー先(どこに?)、です。さらにオプションを付けて自分の望む動作にカスタムします。
- /log ログ出力。別になくてもいいです。
- /auto_close 完了後、自動終了するか。ONで。
- /exclude 対象外の指定。複数指定は「;」で区切れます。少なくともrecycleは設定しましょう。だいたいRECYCLEでヘンな動作をして先に進まなくなるので。
- /cmd=diff 処理モード。diffは差分ですがこれをチョイス。同期はsyncですがあえてしませんでした。
その心は、バックアップ処理の時点で差があるモノをコピーしておいてもらえれば、例えば、偶然その日は「このデータ要らない。」と思って捨てたものの、数か月後に「あぁ、あのデータ捨てなきゃ良かった。」みたいな場合にIドライブから救い出せます。まあそのぶん2台目の空き容量は早く減りますけどね、だからsyncは年に1回やろうと思います。
データを同期する時期を指定する
作ったバッチファイルはWindowsのタスクに登録します。exe指定だとたまにズッコケるので私はbatでやっています。
Windowsのタスクを開きましょう。[スタートボタン]を押す→[PC]で右クリックメニュ[管理]を押す→コンピュータの管理の画面で[システムツール]→[タスク スケジューラ]を押す→ウインドウ右の[基本タスクの作成…]を選択します。
[トリガー]を決めます。ここは人によって自由です。1か月でも良いですし、1週間でも良いですし。私は「毎日」「23:00」に実行するようにしてみました。[開始]のところは、次回実行日時を入れておけばとりあえずOK。できたら[次へ]を押す。
ここは任意で。わかりやすいコメントとかを書きます。できたら[次へ]を押す。これで完了。
これで、毎日23時になると勝手にHドライブからIドライブに差分ファイルだけをコピーしてくれます。初日はHドライブが沢山でIドライブがゼロですから、すべてが差分です。よってめちゃくちゃ時間がかかりますが(私は結局6時間くらいかかった。)、2日目以降は差分だけなので1分程度で終わります。
その他
・もっといい方法があれば教えてください。
・別に内蔵でも構いません。知識がある方はPCI Exporessのポート(の高速のやつ。何番だっけ…?)に空きがあればSATA 6Gbpsのボードを買ってきて取り付けてもいいでしょう。今回は外付けなので。