【UE4】BlenderのSend To Unrealアドオンを活用したワークフローで和室だらけの家を作りたい (3)

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前回の#2からものすごい期間が空いてしまいましたが皆様いかがお過ごしでしょうか。

【UE4】BlenderのSend To Unrealアドオンを活用したワークフローで和室だらけの家を作りたい (2)

この和室を制作している当時はレイトレーシングがやっとでてきた頃でしたが、今となってはUE5 Preview版がリリースとなっていますし、主戦場をUE5に変えていかなければなあと思っています。

さてさて今回からは茶室に相当する部屋を作っていこうかなと思います。ガチの茶室は今回は製作予定にありませんから、躙口(にじりぐち)がある六畳間を作っていきます。
建物の北東側に設けていきますが、基本的なパーツは前回作成した広間から持ってきます。

動画版

やってみよう

和室のすごい楽なところは、1部屋作ってしまうとそれ以降はごっそり複写して、部分的な変更でおおよそ済んでしまうところです。
ひとまず床の間と床脇を持ってきたのではありますが、
床脇って茶室にはないはずです
当時は茶室についての理解が相当不足していたので
ちょっと恥ずかしいですね、
でも自分で過去にやったことに対して
違和感と反省点を自力で発見できるということは、
知識面で前進している証であるということで。
今後の活力にしていきます
窓が洋室のそのまんまなので、あとで引き障子にしていきます
この面ににじり口を設けていきます
パーツを置いていきます
もちろん全てに名前があるんですけど、覚えきれてません
寸法と取り付け高さだけは一般的な茶室設計にちゃんと合わせています
今回のJapanese Room Kitはそこが拠り所です
本当はマテリアルも完璧に日本素材にしたいのですが
なかなか難しいですよね
素材の撮影は各所にご協力いただいたりして少しずつ収集しています
壁に穴が必要です、編集はBlenderで行いましょう
見学に行ったり本を見ていると、
ここらへんのパーツは竹を用いているケースもよく見られますので(釣り竹)、
コンフィグレータみたいにして変更できる余地を残すと
より楽しさが広がりそうです
さてBlenderに戻ってきました
一度作ってしまった面をくり抜くには[ナイフ]機能が便利です
あと、今の編集中に気づいたのですが、
にじり口は畳の短手側にするのが基本みたいなんです
念のため書籍を見返しているのですが、
そうではない図面もあったので絶対ではないみたいですけども
「ガチでやる」みたいな宣言をしてしまうと、
こういったところの常識誤り致命的なのでピリピリとアンテナ張っとかないと
洋窓も全部引き障子のサイズに変更します
2尺(60cm)の正方形の窓を想定します
下側にも穴を開けていきます
腰張用の面がまだありませんがこれからやります
あ、これ3尺(90cm)で穴開けてますね
頂点を移動したので、UVをセットし直します
ルールは以前と同じ1UV=1mとします
このルールがあるとUV設定側も、マテリアル編集側も(私一人ですけど)
制作に齟齬が出ませんから複数人作業ではより効果がでると思います
Send to Unrealを実行してUE4側のメッシュを更新します
寸法は決定してるのであとはUE4側でハメ込んでいくだけです
とは言ってもなんだかんだでちょっとずれるのはよくあるので、都度修正です
原因は障子枠の考慮不足です
上下の窓枠ぶん1寸(3cm)ずつ、つまり2寸(6cm)穴を広げます
Blenderで窓枠はいいっか
よし、遅れを取り戻そう
やや半端ですが、天井に取り掛かっておきます
平天井と掛込天井の組み合わせにしようと思いましたが
平天井だけとしました
素材は萩を使って、竿縁を1尺5寸(45cm)間隔で置いていくタイプです
当時は撮影させてもらって萩の素材を入手したので使いたくてそうしましたが
殆どは板張りだと思います
竿縁の配置には間隔以外にもルールがあって
「本末交互に配置」するそうです
ちなみにこの動画ではその配置を守れていません
「本末交互」というのは、CGモデリングの工程で言えば
「Z=180度で回転しながら45cm間隔でArrayする」ということです
さあ一気に進めましょう
お茶室の壁はちょっと雰囲気を変えたい
ちょっとBlenderに戻って調整を進めます
あんまり褒められた話ではありませんが、
UE4でしんどくなってきたら、味変えにBlenderに切り替えて作業とか
作業的にあまり相容れないことをやると
急いでいるときでも結構長続きします
UV調整しましょう
気づいたところは随時修正するという「味変え」です
さすがに本筋から外れるのでカットします
さてUE4へ出戻り
まだ色々と試そうとしていますが
単純に板張りでもいいんじゃないかと思い立っての試行錯誤です
マテリアルもこれでは明らかにNGで、
あとからちゃんと杉とかのテクスチャに変更します
竿縁の間隔は先程45cmと言いましたが、
1~2尺(30~60cm)でよいそうです
そろそろ入口も作っとこ
床柱は和室の中でもアクセントとなるおしゃれポイント(?)
なんだろうと理解していますが、
この部屋は白樺にした・・・つもりでしたが違いますね
杉や桜あたりが多いような気がしていますが、知識不足です。すみません
でも次に注視するポイントが見つかったからまた見学に行こう
床の間をもう少しいじろう
天袋を設けてみます
・・・としたんですが、どうにも暗いので補助光を置こうかなと
面光源(Rect Light)です。おそらく自身初の使用です
ちょっと床の間付近をBlenderで微調整
あと、床脇のパーツを上手く流用して天袋とかに変形させようかと
ひとまず移動だけしてしまって
違い棚の方をもうちょい加工
なんかはみ出してるパーツがあるけど良いのかそれで?
と思うかもしれませんが、
「下げ束」という、こういうパーツです
じゃあ地袋にあるはみ出してるやつは「上がり束」っていうのか?
と思いきや
「戸当たり束」が正解です。覚えることが多くて大変
天袋の幅をもうちょい長めにしてみます
推奨する長さとかはあるのでしょうが、自由度が高いので、
みてくれでいい感じの幅にして、1寸(3cm)の倍数に丸めておきます
正式に言えばあんまりよくないのでしょうけど、
迷ったらひとまず1寸(3cm)の倍数に丸めます、だいたいは合ってることが多いです
落とし掛けを設けて、
床の間部分の天井も落としてしまいます。1尺(30cm)にしました
茶室は茶室で職人さんにガチレビューをそのうち賜りたいです
先日、和室の職人さんではありませんがハウスメーカーの方に
スクショ1枚から違和感があるところをレビュしてもらったのですが、
1枚の画像だけから指摘が出るわ出るわで凄まじかったです
本当にフルボッコでした
人によってはやる気なくすであろう件数でしたけど、
全部教えてもらいました
やっぱりそうやって覚えていくしかないと思います

正しいことを知る機会も吸収する機会も減っていますから貴重ですよ
大人になるとこういうのは基本的にカネを払わなければ教えてもらえませんし
さあUE4へ
下がり天井の部分は別途マテリアルスロットを設けたので素材を変えられます
床は光沢の強いものにしてみようかな
木目がNGなのでUV設定やり直しです
こういう小さなミスで一気に冷めるので絶対に直しましょう
床柱とかも置き直しをして
裏技?というか逃げですけど
都合が悪くなって見栄えが良くない箇所は隠しちまえというやり方を
まあ実際の住宅でもなくはないテクニックです

おわりに

よし、こんな感じでよいでしょう。時間的にもいい感じに過ぎたので、今日はここまで!

参考サイト

【UE4】BlenderのSend To Unrealアドオンを活用したワークフローで和室だらけの家を作りたい (2)

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