【建築探訪】ラ・コリーナ近江八幡/藤森照信
「ラ・コリーナに行こりーな♪」のCMでおなじみ、ラ・コリーナ近江八幡です。(大嘘)
東京大学のオンライン講義「Four Facets of Contemporary Japanese Architecture: Theory」で知って、すごい気になったのでおじゃま。
余談ですが、上記のオンライン講義で私の写真が何枚か登場します。:)
ラ・コリーナとは何だ
関東にいるとまったく情報として入ってきませんが、ざっくり言うと、ラ・コリーナ近江八幡とはたねやグループの洋菓子部門的な「CLUB HARIE」という洋菓子屋さんの店舗です。グループ最大のバームクーヘン専門店、焼きたてを食べられます。
たねやは滋賀県近江八幡市が本社なのであります。このとき知りました。
元はウェルサンピア滋賀(滋賀厚生年金休暇センター)という施設だったそうで、2008年に敷地が買い取られ、2009年に北之庄跡地の開発計画が発表。2015年にこんな素敵な場所に生まれ変わったのです。撮影していると年配の方が「ここって何があったんだったかしら?」「文化センターみたいな施設だった気がする」みたいな会話が何度も聞こえてくるのが印象的。すでに忘れられているようす。
photo by 地球の歩き方 photo by スポレク滋賀2008
自治体ブログの写真ですが、けっこう立派だったみたいですけどね。
外観
近江八幡神社の神様が宿る神聖な山の麓に店を構える。この山を一切壊してはならない、そして神様の山と共存する――ことがたねやの一大コンセプト。「神様の山の麓に丘(“Collina”:イタリア語)を造ろう」ということからLa Collinaという名称になったそうです。
建築家:藤森氏はこのコンセプトを建築に落とし込むことが使命。材料と形で試みたとのこと。それぞれのパーツ毎に見ていきましょう。
石、草、木、・・・、屋根は後ろの山と手前の草と繋がっているかのように、それぞれのマテリアルが自然の形のまま存在することも意識しているとのことでしたが、大きな石がボンとあったり。
La Collina Omihachiman which is built by TANEYA Co.,Ltd. as a new business base. TANEYA is a famous company which makes and sells baumkuchen or some sweets. It is known to have many repeat customers, and there is always a line of people.
It looks like unity of architecture and around mountains, well. You should take notice of roof all covered by grass. It need very high level construction technique.
正面からの眺め。なんと清々しい!
柱、壁 (Pillars, wall)
人工的な部分を極力見えないように柱の檜は枝を切っただけのようなラフな仕上がりに意図的にしているそうです。
壁面ももちろん職人さんが丁寧に作業していますが、すごい凸凹している。原始的な雰囲気をだしたかったとのこと。理想は土の原型がそのまま壁として現れるかのような質感だそうですよ。思ったよりもラフな仕上がりです。行った際は意識して見てみてください。
炭が屋内、屋外の随所に配置されています。触ると黒くなります。
屋根
藤森氏本人としては、本当は地面にくっつくくらいまで伸ばしたかったそうです。地面とは本当につながってはいけないけど、繋がってる意図を感じ取ってもらえるギリギリの調整が建築家としての加減。
内観につづきます。
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