周辺減光を考える ~コサイン4乗則~
カメラでいう周辺減光に関する具体的な光が減る量を求める式と、それの求める過程です。
コサイン4乗則(cos4 law)の導出
元々の光量E0が像面に対して角度θから入射するとき、光量E1は
E1 = E0・cosθ ・・・①
となる。
物体から見た絞りの大きさがcosθ倍となるため、絞りを通過する光量E2は
E2 = E1・cosθ ・・・②
cosθの角度からみたとき、現れる像の距離 像面~像は、物体~像面までの距離の1/cosθ倍となること、光量は距離のcos2θに比例するので、
通過できた光量E2が最終的に像に届いたときには、その光量E3は
E3 = E2・cos2θ ・・・③
式③に式②を代入すると、
E3 = (E1・cosθ)・cos2θ
さらに式①を代入して、
E3 = (Eo・cosθ)・cos3θ
∴E3 = Eo・cos4θ
一般的に示される文字に置き換えると、
∴E = Eo・cos4θ
よくよく考えると4乗ってすごいですね。45度で光量は1/4に落ちるってことですから。
周辺減光を補正するための計算式
こうやって理論的に光量の欠落量が分かってしまうということは、ある焦点距離での撮影(画角)に対して、素子のある座標(x, y)がこの座標が角度βの位置であれば、受け取った光量Exyは、
Exy = Eo・cos4β
ですから、減光補正後の光量Eaは、(∵Ea = Eo)
Ea = Exy / cos4β
と計算してあげればすべての座標(ピクセル)に関して完全なデジタル減光補正処理が施せることになりますね。
デジタルカメラはすばらしい!
心配事
この算出過程で合ってる? 式②は口径食のことを指しているけど、これ抜きでcos4θにしなきゃだめ?
参考サイト
・写真がもっと上手くなる デジタル一眼 交換レンズテクニック事典101 – Google Books
・コサイン4乗則を証明、というか何らかの説明を – YAHOO!知恵袋
・光と色の話 第8回 照度の性質 – CCS