【UE5】PLATEAU SDK for Unrealで都市データをインポートして昼光シミュレーションをしてみよう

Pocket
LinkedIn にシェア
LINEで送る

2023年3月日にPLATEAU SDK for Unrealがリリースされました。早速使ってみましょう。今回は先日公開した、既存のUE5プロジェクト「建築ビジュアライゼーションのプレゼンテーションキット」にSDKを追加して、都市の3Dデータをインポートして、昼光シミュレーションをしてみるところまでやってみたいと思います。

最初にいくつか言っておきますと、
・3月13日時点で使用するバージョンに注意が必要です。
・東京都のように必須データがバラバラに公開されている場合、UE5で読み込めるように自身でフォルダを組み立てる必要があります・

動画

●タイムライン Timeline
0:34 GithubにアクセスしPLATEAU SDKのサンプルをダウンロード
1:10 PLATEAU SDKをダウンロード
1:30 UE5でサンプルプロジェクトを開く
2:15 エラーで起動しない
3:00 原因を特定。SDKはv1.0.1ではなく、v1.0.0を使いましょう
3:20 オマケ:起動できないバグを特定するための基本的な手順の紹介
5:50 オマケ:SDKのエラーの犯人。
6:00 PLATEAU SDK v1.0.0のダウンロード
6:40 既存のUE5プロジェクトにPLATEAU SDKを追加して起動する
7:30 UE5が無事に起動できた
7:45 PLATEAU公式のおすすめ設定をエディタの環境設定で行う
8:35 使い方①:大阪市のように最初からワンファイルになっている場合
12:15 使い方②:データがバラバラに公開されている東京都の場合の、データフォルダの組み立て方
16:15 3Dモデルがリアルタイムにインポートされていく様
20:10 豊洲の町で昼光シミュレーションをしてみる

やり方

2023年3月13日時点の注意事項
SDK v1.0.1だとエラーになります。v1.0.0を使用してください。
 Project-PLATEAU / PLATEAU-SDK-for-Unreal v1.0.0 – Github

GithubにアクセスしPLATEAU SDKをダウンロード

Githubにアクセスして、サンプルプロジェクトをダウンロードします
そういえば今回のSDKで必須となるデータのCityGML形式のデータを持っていませんでしたので
試し大阪のデータをダウンロードしてきましょうか
PLATEAU SDK単体もダウンロードしています。バージョンはv1.0.1

UE5でサンプルプロジェクトを開くがエラー

早速UE5でサンプルプロジェクトを開いてみます
バージョン違うけどいいか
プロジェクトが初回起動であれば必ずこちらのダイアログがでますので「はい」を選ぶ

は?
エラーが出て起動できないじゃないか
ここからハマりまして
ハマっているところを見せても仕方がないので正解だけ言いますと、
SDKはv1.0.1ではなく、v1.0.0を使いましょう
v1.0.1はリリースミスをしているようで
.libファイルが1kbで公開されており、ファイルが壊れた状態です

オマケ:起動できないバグを特定するための基本的な手順の紹介

ここで、要る情報かわかりませんがバグの犯人を探す手順です。プラグインエラーなどに陥ってプロジェクトを起動できなくなった場合とかにも適用できるので損はないと思います
まずは.uprojectファイルで右クリックして「Generate Visual Studio project files」を選択します。

すると.slnファイルを生成してくれます。.slnファイルを叩いてVisual Studioを起動しましょう。
次に普通にビルドを行うと何かしらエラーが出ていますので、素直に対処します。
この日はもう断念

とにかくリンクエラーが収まりません。libファイルがない時点でおかしい。そりゃビルドできんわ。犯人はplateau.libで、ファイルが壊れていました。ファイルサイズを見ると1KBでした。公式がアップロード時にトラブったのかなと思います。
ちなみにこれがv1.0.0とv1.0.1のファイル構成です。構成も違うじゃん! ということでした。

v1.0.0のダウンロード方法は、GithubにあるSDKのページで「tags」をクリックして、v1.0.0をクリック。「Source code」をダウンロードすればOKです。

既存のUE5プロジェクトにPLATEAU SDKを追加して起動する

ということでナゾが解決しましたところで正規の方法で既存のプロジェクトにPLATEAU SDKを追加してみましょう。
既存のプロジェクトに「Plugins」フォルダを新規作成。

Pluginsフォルダの下に「PLATEAU-SDK-for-Unreal-1.0.0」フォルダごとを置きます。
警告ダイアログが出たら「はい」で。ちなみにフォルダ名の最後の1.0.0とかは消さなくても問題ありません。

何事もなかったかのように起動しました。

公式のおすすめ設定が2点ありますのでやっておきたい方は設定しましょう。

使い方①:大阪市のようにワンファイルになっている場合

  3D都市モデル(Project PLATEAU)大阪市(2020年度) – G空間情報センター

さて基本的な使い方ですが、メインメニュに「PLATEAU」が増えているので「PLATEAU SDK」を選択。

するとPLATEAU SDKウインドウがでてきます。

ローカルとサーバの2つがありますが今回はローカルで行きます。
さっきダウンロードしてきた大阪のCityGML形式のフォルダ構成はこんな感じ。

「参照」ボタンを押して開きたいCityGML形式を選びます。うまく参照出来ていないときは参照の下に赤文字でエラーメッセージが出ます。
次に読み込む範囲を決めます。「範囲選択」ボタンを押すとViewportウインドウが出てきます。5つのタマタマをうまくドラッグして範囲を決めましょう。ひとまず中之島付近にしてみようかな。

最後にインポートするLODのレベルとかをパーツ毎に選択して「モデルをインポート」ボタンを押します

めちゃくちゃ時間かかるやんと思ってたのですが、私が「リアルタイム オフ」にしていたのが原因。実際には非同期ロードなのでポコポコとビルが生えてきます。
というか中之島エリアってLOD2が未対応なので結果的に全部真っ白のビル群になってしまいました。
東京でやり直そ。

使い方②:データがバラバラに公開されている東京都の場合の、データフォルダの組み立て方

ちなみに東京のCityGMLをダウンロードしようとすると、ひと手間必要です。
東京はデータファイルがバラバラの状態で公開されているので、各個ダウンロード後に自分で解凍してフォルダ構成を作る必要があります
  3D都市モデル(Project PLATEAU)東京都23区(CityGML 2020年度) – G空間情報センター

udxフォルダを新規作成し、その中にbldg、dem、luse、tranの4フォルダをそのまま解凍するのがひとつ・
さらにudxフォルダと同じディレクトリにcodelists、metadata、specificationフォルダを新規作成し、対応するデータを格納します・
  codelistsはコードリスト、
  metadataはメタデータ、
  specificationはからのままでOKです・
  udxには例えば522925のデータが対応します

東京都23区構築範囲図というPNGファイルをダウンロードしておけばLOD2に対応するエリアがわかります。よし、豊洲エリアを狙おう。
こんどはリアルタイムレンダリングをオンにした状態でモデルをインポートします。ほら、こんな感じで準備できたものから表示されていきます。
この間はほとんどの操作や作業が可能ですからそのあたりは嬉しい。

なんとか豊洲のCityGMLデータで環境シミュレーションができました。

今日はここまで!

参考サイト

PLATEAU SDKでの活用[2/2]|PLATEAU SDK for Unrealを活用する
Project-PLATEAU / PLATEAU-SDK-for-Unreal v1.0.0 – Github
christinayan01 / UE5_ArchVizPresentationKit – Github
3D都市モデル(Project PLATEAU)東京都23区(CityGML 2020年度) – G空間情報センター
3D都市モデル(Project PLATEAU)大阪市(2020年度) – G空間情報センター

管理人が読んだおすすめの建築本

     

コメントを残す