【建築】SUIDEN TERRASSE/坂茂建築設計

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 山形県初心者の大冒険となりました。山形で建物というと土門拳記念館(谷口吉生氏)と藤屋(隈研吾氏)くらいしか把握しておらず、しかも遠い、高いので行く機会を先送りにして最近に至るわけです。

 ところが鶴岡市がその印象を覆してくださったのではないかと。実は有名建築家が手がけた作品が急増中の要注目スポットであることを知り、大興奮しつつおじゃま。これはこれで別途鶴岡市建築マップでも作るとしよう。
 それ以外にもアカデミックな分野では慶應義塾大学を誘致して2箇所に研究拠点を迎えたりと、都市開発の面でも鶴岡市は地方の星として最も注目される街のひとつかと思います。
 行くっきゃない。

坂茂氏が手がける世界初のホテルがある鶴岡市

 山形へ行くのは決めていたのですが、空きのホテルが意外にも見つからずに苦戦。藤屋にしてみっかと思ったら1泊100,000円/人でびっくらこいてさすがに断念…これは正式に取材のアポ取らせてもらっておじゃますべきだ。
 ちょっと間を置いて改めて宿泊予約サイトを見てみると、鶴岡駅の北西側の田んぼのど真ん中に新しくホテルができたそうで空いています。その名はSHONAI HOTEL SUIDEN TERRASSE(ショウナイホテルスイデンテラス)。
 なんだ? しかも全角でSUIDEN TERRASSE。9,800円。安い。この類だとデザイン重視のシェアホテルか? という印象なのでパスしようと思ったのですが、どうもデザインが頭から離れず。ホテルがかっこいいんです。
 設計者を調べてみるとなんと坂茂氏とのことでした。そういうことね! しかも『坂茂氏が手がける世界初のホテル』とのこと。はい決まり! というのがおじゃまするまでの経緯です。

 余談ですが、よくよく確認してみたら「サイエンスパーク内の宿泊滞在施設という位置づけ」だそうです。
 あと、10,000円未満の価格設定はプレオープンのみです。今は楽天トラベルで16,000円くらいするかと思います。

建物

 田んぼのど真ん中に現われたできたてホヤホヤの木造ホテル。木の香りがまだします。
 今年度は稲は植えないとのこと。来年が楽しみです。そのかわり今の時期でもこんなきれいな水面反射を見ることができました。
The facade of SUIDEN TERRASSE

 屋根が特徴的で、蛇腹のようにジグザグしています。こうすることで予算を抑えつつ構造的にも強硬になります。
Lobby space of SUIDEN TERRASSE

Terrace space of SUIDEN TERRASSE

 基礎はコンクリート。場所的に仕方がないと思います。
 プレオープン期間ですから周囲の草っぱが残っているのはご愛嬌。敷地はまだまだ施工中の様子でした。
Building foundation of SUIDEN TERRASSE

 建具のディテールを撮るのも楽しい。へんに艶出しの仕上げとかしていないのですごくナチュラル。
Details of door, SUIDEN TERRASSE

 建物のいたるところに紙筒のインテリアが配置されています。これを見ると坂氏の作品なんだなあと再認識します。

Restaurant space of SUIDEN TERRASSE

 部屋は全143室。木造の客室を持つホテルとしては日本最大級とのこと。中央の共用棟と3の宿泊棟という構成です。3つの棟はそれぞれG棟、H棟、Y棟という名称がつけられ、これは東日本を代表する霊場で、歴史ある山岳信仰が今も息づく出羽三山を構成する月山、羽黒山、湯殿山の頭文字をとっているとのこと。(パンフレットより。)
 客室はシンプルで落ち着きのある色合い。巨大なシステムボードのあらゆるところにホテルによくある備品が収納されています。
 ベッドのヘッドボードが紙包になっているのです。壁はホワイトレンガ。コンセントとライトのスイッチはシステム化されていて、全体的にスッキリさせるような造り。
 窓は1.8m×3.8mの1枚窓が特徴的で採光は十分で景色を眺めるにも最高です。ただし部屋と向かい合ったタイプを選んでしまうとこの窓がプライベートを妨げるのが弱点。このへんは旅行サイトのクチコミにもよく出てきています。
Single room of SUIDEN TERRASSE

 アルモニーアンブラッセのときに散々文句言ってしまったルームキーシステムを同じものを採用。でっかいプレート型キーホルダーに非オートロック…だが! こういう旅先だとワクワクするので大正解。
Room key in SUIDEN TERRASSE

 目には見えませんが地下水を利用した水冷ヒートポンプエアコンを採用。空冷式エアコンに比べ15%の一次エネルギー消費量を削減に貢献しています。こういうところまでかなり神経を使った設計になっていて頭が下がりますね。このシステムの採用によって資源エネルギー庁の補助を受けているとのこと。
Building foundation of SUIDEN TERRASSE

 稲穂が黄金色になった収穫時期に行っても良さそうですよね。めざせ四季のSUIDEN TERRASSE撮影!
 東北は自然が多いし、坂茂氏とか隈研吾氏のテイストや目指す建築像にはバッチリ合いますね。目の前には来月オープンの施設『KIDS DOME SORAI(キッズドームソライ)』があり、こちらも坂茂氏デザインです。今後も目が離せないと思います。

撮影許可

 全館OK。ですが、宿泊者に配慮しながら撮りましょう。


ギャラリー

 すべての写真をFlickrで見る

  • The facade of SUIDEN TERRASSE
  • Building foundation of SUIDEN TERRASSE
  • The facade of SUIDEN TERRASSE
  • Full view of SUIDEN TERRASSE
  • Plate of SUIDEN TERRASSE
  • Stair room of SUIDEN TERRASSE
  • Passage of SUIDEN TERRASSE
  • Single room of SUIDEN TERRASSE
  • In night of SUIDEN TERRASSE
  • In night of SUIDEN TERRASSE
  • The facade of KIDS DOME SORAI (キッズドームソライ)
  • Washroom of SUIDEN TERRASSE
  • Room key in SUIDEN TERRASSE
  • Outlet in SUIDEN TERRASSE
  • Paper chair of SUIDEN TERRASSE
  • Passage area of SUIDEN TERRASSE
  • In front of the room, SUIDEN TERRASSE
  • Terrace space of SUIDEN TERRASSE
  • Details of door, SUIDEN TERRASSE
  • Souvenirs store in SUIDEN TERRASSE
  • Buried heat pump system of SUIDEN TERRASSE
  • Restaurant space of SUIDEN TERRASSE
  • Entrance hall of SUIDEN TERRASSE
  • Lobby space of SUIDEN TERRASSE
  • Restaurant space of SUIDEN TERRASSE
  • Lobby space of SUIDEN TERRASSE
  • Structures of SUIDEN TERRASSE
  • Paper benches in SUIDEN TERRASSE
  • The walls of SUIDEN TERRASSE


建物概要

Shonai Hotel SUIDEN TERRASSE (ショウナイホテル スイデンテラス).
Architect : Shugeru Ban Architects (設計:坂茂建築設計).
Contractor : (施工:).
Completed : July 2018 (竣工:2018年7月).
Structured : (構造:).
Costs : $ million (総工費:約億円).
Use : Hotel (用途:宿泊施設).
Height : ft (高さ:m).
Floor : 2 (階数:地上2階).
Owner : (発注者:).
Floor area : sq.ft. (延床面積:㎡).
Building area : sq.ft. (建築面積:㎡).
Site area : sq.ft. (敷地面積:㎡).
Location : 23-1 Shimotorinosu, Kitakyoden, Tsuruoka City, Yamagata, Japan (所在地:日本国山形県鶴岡市北京田字下鳥ノ巣23-1).

施設情報 (Hours)


アクセス (Access)

 鶴岡駅から徒歩20分くらいかかります。カート引いている人は無理だと思うので、諦めて駅南口からタクシーを利用するほうが賢明でしょう。1,000円くらいです。

 自動車の場合
 駐車場:すっごい広い駐車場がありました。

※2018年9月10日現在の情報。念のため公式サイトをご確認ください。

使用機材

ボディ:SONY α7Ⅱ
レンズ:TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD
レンズ:TAMRON SP 70-300mm F/4-5.6 Di VC USD
マウントアダプター:RAYQUAL NF-SαE

現像:Adobe Photoshop Lightroom
   

参考サイト

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